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【ご注意】 今回は見学内容と見学日により、お申し込みページが3つに分かれます。収蔵庫見学の前半ページ(20日~25日)と後半ページ(26~31日)、収蔵庫見学に加えて金堂内部も拝観していただけるページ(20日~31日)です。詳細は下記をご覧ください。
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法隆寺管長よりご挨拶
- 当山では、1949(昭和24)年に火災に遭い焼損した金堂壁画を、焼けた金堂初重の木部とともに収蔵庫を建て大切に保管してまいりました。それらの恒久的な保存と文化財としての活用を検討するべく、法隆寺金堂壁画保存活用委員会を2015(平成27)年に立ち上げ、科学的な観点から総合調査を続けております。
委員会より「法隆寺金堂壁画の保存と活用に関する提言」が提出されたのを受けて、2024年度には収蔵庫改修の基本構想を策定いたしました。みなさまのご支援のおかげで、大野玄妙・前管長の遺志でもある、壁画の現地での一般公開に少しずつ近づいております。
金堂壁画保存活用のためのクラウドファンディングも回を重ねてまいりました。毎回多くの方々から温かいご支援をいただき、厚く感謝申し上げます。
本プロジェクトでは、将来的な一般公開に向けた調査研究の費用を募るとともに、ご支援いただいた皆様にご支援のお礼として収蔵庫内の壁画をご覧いただいております。今回は応援してくださっている皆様への感謝の気持ちも込めまして、特別に金堂の内部で拝観していただけるコースもご用意いたしました。
クラウドファンディングを通して、金堂壁画の歴史について、また今も大切に壁画が守り続けられていることを知っていただき、一人でも多くの方に、文化財保護への興味・関心を持っていただければ幸いです。
どうぞご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。 合掌
法隆寺管長 古谷 正覚 -
下記の日程で壁画収蔵庫を見学していただけます
- 本プロジェクトでは、ご支援いただいた方へのリターンとして、重要文化財となっている法隆寺金堂壁画の収蔵庫の見学をご用意しています。今回は下記の日程での見学を準備しており、このページからは10月20日から25日までの収蔵庫見学をお申し込みいただけます。
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法隆寺金堂壁画とは
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飛鳥時代から残る古代仏教絵画の代表作
- 世界遺産法隆寺。世界最古の木造建築物として知られます。国宝の金堂は軒の出の深い安定した姿が美しく、入母屋造り二重の瓦屋根と下層の裳階(もこし)の板葺きの対比、これに奥深い軒下の垂木(たるき)や雲斗(くもと)・雲肘木(くもひじき)が調和して快いリズムを奏でています。
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- その金堂には飛鳥時代から、釈迦如来や薬師如来などを描いた、高さ約3.1メートル、幅約2.6メートルの大壁4面と、様々な菩薩像を描いた、高さ約3.1メートル、幅約1.5メートルの小壁8面、計12面の外陣壁画と、本尊など諸仏が安置された須弥壇(しゅみだん)上部の「飛天図」と呼ばれる内陣壁画20面などがありました。
明治時代に行われた九鬼隆一、岡倉天心、フェノロサらによる社寺宝物調査を契機に、古社寺保存法が定められ文化財保護制度が確立されました。法隆寺の調査も行われ、1888(明治21)年の調査では金堂壁画についても写真撮影が行われるなど、早くから金堂壁画の価値が認められてきました。法隆寺金堂は1897(明治30)年に特別保護建造物となり、壁画はその構成要素となりました。
以降、法隆寺金堂壁画の保存について検討が重ねられてきました。1935(昭和10)年にはガラス乾板を使用した現状記録のための撮影が行われ、在りし日の姿を今に伝えています。 -
- 1935(昭和10)年 便利堂撮影 六号壁 阿弥陀浄土図(便利堂提供)
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文化財保護の原点
- 戦前から続けられていた「昭和大修理」といわれる解体修理さなかの1949(昭和24)年1月26日、金堂は出火原因がわからない炎に包まれました。本尊・釈迦三尊像(国宝)をはじめとする仏像群と壁画「飛天図」は別の場所にあり難を逃れましたが、外陣壁画の当初の彩色は失われてしまいました。
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- この火災は国内外に大きな衝撃を与え、翌年に文化財保護法が制定される契機となりました。1955(昭和30)年に1月26日は文化財防火デーと定められました。いまも1月26日には各地の寺社で消防訓練が行われます。
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- 法隆寺境内での放水訓練(2025年1月)
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収蔵庫改修に向けた準備が進んでいます
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法隆寺金堂壁画保存活用委員会
- 火災に遭った法隆寺金堂壁画は、1958(昭和33)年に国重要文化財に指定されました。壁画は焼けた金堂初重の木部とともに金堂内における配置構成のまま収蔵庫内に再構築され、祈りの空間として、今も大切に守られています。
それらの恒久的な保存と文化財としての活用を検討するべく、2015(平成27)年12月に文化庁・奈良県・朝日新聞社ほかの協力で法隆寺金堂壁画保存活用委員会を立ち上げ、壁画の初の科学的な総合調査を開始。2023年5月には「法隆寺金堂壁画の保存と活用に関する提言」を提出し、将来的な一般公開に向けて収蔵庫を改修する方針が示されました。これを受け法隆寺は昨年度に収蔵庫改修の基本構想を策定。現在、収蔵庫の改修に向け、基本設計を作成しています。 -
これまでに行ったCFと調査研究活動
- 聖徳太子1400年御遠忌であった2021年からクラウドファンディングを開始し、皆様からのご支援をいただきながら調査・研究を進めてまいりました。
- これまで、以下のとおりクラウドファンディングを実施してまいりました。
- また、収蔵庫見学を継続して実施することで、将来的な一般公開を見据えたデータの取得も行うことができております。
- これまでのクラウドファンディングで、デシカント式除湿器の導入や壁画のデジタル高精細撮影などの研究を行ってまいりました。
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- 昨年までの限定公開の様子
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- デシカント式除湿器の導入
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- 壁画高精細撮影の様子
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- 飛天壁画のハイパースペクトル調査/収蔵庫内部の空気質調査
- こうした調査研究をもとに、いよいよ収蔵庫の改修に向け、昨年度には収蔵庫改修の基本構想がまとめられました。
そして今年1月26日の文化財防火デーには、収蔵庫改修と境内の防災整備を目指し朝日新聞社と「法隆寺みらいプロジェクト」を立ち上げました。
収蔵庫改修事業は2027年度の着工を目指し、現在基本設計を作成しています。
しかし収蔵庫の改修、境内の防災整備に向けては、地盤の調査や収蔵庫内にある古材の一時移動先の確保など、まだ様々な多くの課題があります。
引き続き委員会やプロジェクトで課題の解決に取り組み、収蔵庫の一般公開に向けて歩みを進めていきます。 -
- 収蔵庫内の古材
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皆様にご支援をお願いする理由
- 壁画の焼損から70年以上が過ぎ、「壁画が焼損したことを知らなかった」という方や、「壁画焼損は知っていたが、法隆寺に保管されているとは思わなかった」あるいは「壁画は完全に焼失したと思っていた」という方も一定数いらっしゃいました。まずは金堂壁画の現状を知っていただくことがいかに重要かということを実感いたしました。
クラウドファンディングで広く支援を募ることによって、収蔵庫改修に向けた費用を賄うことはもちろん、将来の文化財保護を担う若い方々にも金堂壁画の現状を理解していただき、興味関心を持っていただくことに繋がれば、と考えております。
つきましては、引き続き広く皆様より前述の活動資金を募りたいと考えております。皆様からいただくご支援は、将来的な一般公開を見据え、下記の用途で大切に活用させていただきます。
■目標金額:3,000,000円
(今回のクラウドファンディング全体で9,000,000円)
■実施内容および目標金額の使途:
・収蔵庫限定公開の開催および、公開に伴うデータ取得費用
・2025年度の研究活動費用(壁画の撮影などを予定しております)
・収蔵庫改修に向けた諸費用
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※本クラウドファンディングは実行確約型です。期日までに集まった支援金額に関わらず当初予定していた規模のプロジェクトを実施します。 -
ご支援者の皆様を見学会にご招待いたします
- これまで同様、ご支援ただいた方に、収蔵庫を見学していただく機会を設けます。
収蔵庫の見学は、良好な保存状態を保つため、あらかじめ人数を限定しております。総数880人という制限がありますが、できるだけ多くの方々に壁画の現状をご覧いただき、金堂壁画の保存活用のための収蔵庫改修にご協力とご理解をいただければ幸いです。
今回初めての試みとして、一部のコースでは金堂内部の拝観にもご案内します。現在の金堂内部に昭和43(1968)年に安置された再現壁画も合わせてごらんいただけます。
実施日:
10月20日(月)~27日(月)、29日(水)~31日(金)
実施時間:
各日程、10:00から16:00までの間の30分区切り(12:30~13:30を除く)、計10コマ
※うち12:00~は金堂内部拝観付き(金堂内部拝観含め1時間)
所要時間:
30分(ガイダンス含む)
※12:00からの回は収蔵庫30分、金堂拝観30分(移動を含む)
参加人数:
各回8名様ずつ
現地案内図:
当日は指定の見学開始時間の10分前までに法隆寺境内の大宝蔵殿入り口にお集まりください。大宝蔵殿入り口は南大門から徒歩4~5分です。 -
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- 金堂壁画収蔵庫
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見学会と共に 秋の法隆寺もお楽しみください
- 収蔵庫見学の前後に、受付奥にある大宝蔵殿も特別に公開いたします。また会期中の10月22日(水)から夢殿で秘仏の救世観音菩薩立像の特別開扉も行われます。収蔵庫見学には伽藍拝観券がついておりますので、普段は見ることのできない箇所も含め、秋の法隆寺を満喫していただければ幸いです。
※伽藍拝観券は年度内有効です。見学と別の日に拝観していただくこともできます。 -
- 大宝蔵殿の特別公開/見学者には解説パンフレットも配布
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収蔵庫見学コース一覧
- 各日程の締め切り日時について
実施日3日前の朝9時に受付を終了いたします。 -
【収蔵庫見学】コース A日程:10月20日(月)
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【収蔵庫見学】コース B日程:10月21日(火)
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【収蔵庫見学】コース C日程:10月22日(水)
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【収蔵庫見学】コース D日程:10月23日(木)
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【収蔵庫見学】コース E日程:10月24日(金)
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【収蔵庫見学】コース F日程:10月25日(土)
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【収蔵庫見学】コース 10月26日(日)以降は下記のリンクへ
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【収蔵庫見学+金堂内部拝観】コース は下記のリンクへ
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ご支援にあたっての注意事項
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お申込みについて
- ・1口につき、1名様が入場できます。グループでご見学の際は、人数分お申し込みください。
・見学参加資格は小学生以上(小学生は保護者または成人の同伴必要)です。未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
・コンビニ支払いでのご支援の場合、見学日の1営業日前までにはご入金を完了させていただくようお願いいたします。
・ご支援確定後のキャンセル・日時変更はできません。お間違えのないようご注意ください。
・法隆寺に直接、支援金をお持ちいただいても見学の対象にはなりません。運営へのご協力をお願いいたします。
・旅行商品を作る目的での支援は固くお断りします。 -
お申込みの確認について
- ・支援完了時にメールが届きます(クレジットカード決済時は決済完了時、コンビニ支払いの場合は①申し込み完了時、②入金確認時の2回)。支援完了後、上記メールが届かない場合は、申し込み処理が正式に受理されていない場合がありますので、ページ下部の「お問い合わせ」フォームからお問い合わせください。
・支援完了後のメールとは別に、見学当日に必要な「参加証」を法隆寺金堂壁画限定公開事務局よりメールで発送します。一部メールの受信拒否設定をされている方は、@vesta.ocn.ne.jpからのメールを受信できるように設定をお願いします。なお、「参加証」メールが「迷惑メールフォルダ」に届くケースがありますので、念のためそちらをご確認のうえ、見学2日前までに届いていない場合は、法隆寺金堂壁画限定公開事務局(horyuji-mirai@vesta.ocn.ne.jp)までご連絡ください。 -
見学当日について
- ・当日は指定の見学開始時間の10分前までに、法隆寺境内の大宝蔵殿入り口にお集まり下さい。
・受付でメールで送信された参加証を確認いたします。スマートフォンなどの画面上で提示するか印刷したものをお持ちください。
・ご入場の際、ご本人様であることを確認させていただくことがございます。マイナンバーカード、運転免許証、健康保険証、パスポートなど、ご本人であることがわかるものをお持ち下さい。
・手荷物は最小限でご参加下さい。
・収蔵庫内の環境を維持するため、シューズカバーを履いていただきます。ヒールのある靴はご遠慮下さい。
・伽藍拝観券は支援1口につき1枚を、収蔵庫見学受付(大宝蔵殿入り口)にてお渡しします(西院伽藍内・大宝蔵院・東院伽藍内共通、有効期限は2026年3月31日まで)。なお、伽藍拝観は午後5時までとなっていますので、当日に伽藍拝観もされる場合は、収蔵庫見学の時間帯と重ならないようご対応をお願いします。受付は午前9時30分には開設していますので、見学時間より早く伽藍拝観券を引き取りに来ていただいても結構です。午前9時30分より前の引き取りをご希望の方は、限定公開事務局(horyuji-mirai@vesta.ocn.ne.jp)までご相談ください。
・悪天候などにより、収蔵庫内の環境が急変した場合や、急変が予想される場合は、見学を中止し、日時の変更をお願いする場合があります。 -
個人情報の扱いについて
- ・支援者様の個人情報は、本クラウドファンディングの実行者である法隆寺および法隆寺金堂壁画保存活用委員会事務局を担う株式会社朝日新聞社が取得し、収蔵庫見学の実施運営(見学参加証の送付、見学受け付け、お問い合わせへの対応、荒天による中止・日程変更など金堂壁画限定公開に関する諸連絡等)の目的で利用いたします。
・収蔵庫見学の実施運営にかかわる事務作業および作業に必要となる個人情報の取り扱いを、株式会社大阪シミズに委託します。委託に際しては、個人情報が適切に管理されるよう必要かつ適切な監督を行います。
・以上のほか支援者様の情報については、プライバシーポリシーの2.個人情報の利用目的に定める目的の範囲で利用し、個人情報の保護に関する法律その他の関係法令に従って厳正に取り扱うものとします。
・支援完了時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、本プロジェクトのPRのために利用させていただく場合があります。