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建築家僧侶 桑原年弘が考える、未来のお寺のデザイン
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藤次寺開創 1200年記念事業 祈りを、次の100年へ。
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- 大阪・谷町九丁目にある高野山真言宗 如意山 藤次寺は、「大阪の融通さん」と親しまれてきたお寺です。寺伝によれば、平安時代初期の弘仁年間(810〜824)に藤原冬嗣公の発願によって開創されました。また、1764年(明和元年)には、九条家の家運長久を祈る永代祈願所となり、長く人々の祈りを受け止めてきました。
大正十一年(1922)発刊の『大阪府全志』や大正八年(1919)発刊の『日本案内』には、弘法大師相伝の秘法で加持した無量の福徳の御利益がある「融通の御守」を授ける霊場として著名で、金銀財宝融通の利益(りやく)を求めて参拝者の往来が絶えなかったと、当時の人気を伝えています。
その他には家内安全、商売繁盛、病気平癒、学業成就など、1200年以上にわたり人々のさまざまな願いを受け止めてきました。
しかし、昭和20年(1945年)3月の大阪大空襲により藤次寺は全焼。
その後の都市計画に伴う境内地の移転を経て、昭和35年(1960年)に金堂、庫裡、寺務所が完成し、祈りの場は少しずつ再建されてきました。 -
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- 2024年、藤次寺は地蔵大仏殿を建立し、松本明慶作の地蔵大仏を迎えました。生國魂神社(いくたまさん)とも深い関わりがありながらも歴史の中で失われた「地蔵院」を、令和の時代に再興する取り組みです。
一方、戦災で失われた護摩堂は今も再建されていません。
江戸時代の文献には、1829年(文政12年)に「藤次寺本尊不動尊開帳入佛供養」とあり、不動尊を本尊としてお祀りされていた記録が残されています。
その思いから、江戸時代からの不動明王信仰を受け継ぐ護摩堂の再建に取り組み、皆さまとともに新しい祈りの場をつくることを目指します。 -
護摩の炎を、新しい祈りの中心へ
- 護摩は、真言密教に受け継がれてきた祈りの修法です。願いを記した護摩木を炎の中へくべ、手を合わせる。その時間は、自分自身の迷いや不安と向き合い、心を整え、もう一度前を向けるようになる為の体験でもあります。
新しい護摩堂の中心にお迎えするのは、仏師・松本明慶師作の「谷町不動尊」です。その背後に燃え盛る火炎光背は、あたかも不死鳥が翼を広げたようにも見える、力強い炎が表現されています。戦災を経ても祈りをつないできた藤次寺にとって、その姿は再生への願いと重なります。
護摩の炎が再び灯る場所で人々が願いを託し、静かに自分と向き合える。そんな護摩堂を目指します。 -
みんなの「タニマチさん」——谷町不動尊
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- 現在、藤次寺金堂の脇には大仏師・松本明慶氏が手がけた「谷町不動尊」が安置されています。
この不動明王が彫られていたころ、世界はコロナ禍に見舞われました。人々の行き来が制限され、商いも芸能も文化活動も大きな影響を受けました。松本氏自身も、個展や仏像の納品が中止・延期になるなど、大きな影響を受けました。
そのような時代に生まれた「谷町不動尊」に、私たちは希望を感じています。
大阪は、戦争、災害、不況、そしてコロナ禍を、幾度も乗り越えてきました。商いをする人も、芸能や文化を担う人も、そして未来へ向かう子どもたちもです。「谷町不動尊」は、先の見えない時代に誰もが希望を失わず、もう一度立ち上がれるように、静かに、けれど力強い眼差しで私たちを見守り続けます。
再生の不死鳥を背負い、鋭い眼差しで災禍を払うお姿。混迷の時代にあっても恐れに負けず、前へ進む力を私たちに思い出させてくれます。
支援者や後援者を意味する「タニマチ」は、大阪の谷町に由来するといわれます。谷町不動尊は、誰かひとりのタニマチではなく、みんなを支える「タニマチさん」です。
ぜひ皆さまも、誰かのための「タニマチさん」になっていただきたいのです。 -
大佛師 松本明慶
- 運慶·快慶の「慶派」の流れをくむ佛師であり「平成の大佛師」と称される。京都に生まれ 17歳より佛師を志して半世紀以上にわたり造佛活動を続けている。「木の中にみほとけのお姿が見える」と言われる松本明慶の手により生み出されたみほとけの数々は、全国各宗派の主要寺院にも納められている。地蔵大仏は、松本明慶と明観、宗観の親子三世代で手掛けられた。
1945年 京都市生まれ
1964年 京佛師の野崎宗慶に弟子入りする
1988年 パリギメ東洋美術館の仏像100体を修理する
1991年 大佛師の称号を受ける
2014年 高野山金剛峯寺開創1200年記念中門再興事業四天王を納仏
2021年 大阪市天王寺区·藤次寺に不動明王「谷町不動尊」を納める
2024年 同区·藤次寺に地蔵菩薩「地蔵大仏」を納める -
新しい護摩堂の構想
- ※画像は完成イメージです。設計内容は変更になる場合があります。
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- 護摩堂の再建に伴い、伝統的な茶室、現代的な茶寮、そして未来的な瞑想空間を併設する新たな境内づくりを構想しております。
施設の中央には、祈りの中心となる護摩堂を配置いたします。左手の茶室では、畳や木のぬくもりに包まれて心静かにお茶をいただくひとときを。その上階には、中央の如意宝珠を囲み、プロジェクションマッピングによって壁や床一面に曼荼羅の世界が広がる近未来の瞑想空間を設け、静かに心を調える場といたします。そして右手の茶寮では、日常の延長として心地よく過ごしていただけるモダンなカフェ空間をご用意いたします。
過去・現在・未来という「三世」に渡る祈りと憩いの空間を通じて、古き良き伝統を守り、現在の人生を見つめなおし、未来の世代へと受け継ぐ架け橋となること。
そして、藤次寺が地域の人々を温かく結ぶ交流の場となることを願っております。 -
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一級建築士の僧侶が考える、未来のお寺
- 藤次寺の住職は、僧侶であると同時に一級建築士でもあります。祈りの場としての本質を大切にしながら、光の入り方から音の響き方、炎の見え方、人の動線まで考え、訪れた人が自然と心を整えられる空間を設計します。
そして護摩の祈りを中心に、お茶をいただきながら仏教や歴史・文化を学び、世代や国籍を越えて出会う時間も育んでいきたいと考えています。
「祈る。学ぶ。つながる。感じる。」を大切にした、現代の寺子屋のような場所です。 -
目標金額とご支援の使い道
- 今回のクラウドファンディングでは、300万円を目標としています。
護摩堂の建設は藤次寺が主体となって進めます。皆さまからいただくご支援は、手数料等を差し引き、新しい護摩堂の設備や、仏教・歴史・文化を次世代へ伝える活動などに活用させていただきます。
私たちが目指すのは、建物を完成させることだけではありません。護摩堂を、祈り、学び、人々がつながる場所として育てていくことです。
ご支援の具体的な使い道や活動の進捗は、「新着情報」で随時お知らせいたします。 -
祈りを、次の100年へ
- 今回つくりたいのは、建物だけではありません。いつか私たちを知らない未来の人も、この護摩堂で手を合わせ、心を整えられる。そのような祈りの場を、皆さまと一緒に次の世代へ渡したいと願っています。
祈りの炎が、再び藤次寺に灯る日へ。あなたも、この護摩堂をつくったひとりになってください。







